クイックまとめ
emprestar は必ず「貸す」。 物は自分から離れていきます: Emprestei o carro para o meu irmão.(兄に車を貸しました。)
「借りる」という動詞は存在しません。 組み立てます: pegar / pedir / tomar + 物 + emprestado — Peguei o carro emprestado.(車を借りました。)
前置詞が反転します。 貸す相手は a / para、借りる相手は de。
emprestado は借りる物に一致し、借りる人には一致しません: o livro emprestado、a bicicleta emprestada、os livros emprestados、as canetas emprestadas。日本語話者にとってはここが唯一かつ最大の関門です。
「借りる」の3段階: pegar emprestado(日常)、pedir emprestado(頼む段階)、tomar emprestado(改まった書き言葉=拝借する)。
実際の頼み方は Me empresta…? — Me empresta sua caneta?(ペン貸して。)日本語の「貸して」とまったく同じで、相手に「貸す」ことを頼む言い方です。
なぜ大切か?
貸し借りは絶えず出てきます — ペン、充電器、車、金曜までの20レアル。英語話者はここで必ず正反対のことを言ってしまいますが、日本語話者はその心配がほとんどありません。貸す/借りるを毎日きれいに分けているからです。
あなたの本当の関門は二つです。ひとつは「借りる」に当たる一語が存在しないこと。日本語の「借りる」をそのまま置ける動詞はなく、必ず pegar + emprestado のように組み立てる必要があります。もうひとつが emprestado の一致です。借りる物が男性か女性か、単数か複数かで語尾が4通りに変わります。日本語には性も数の一致もどこにもないので、意味が通っていても、ここを外すと文がすぐ外国語に聞こえます。
この二点さえ押さえれば、日常の取引ひとつがまるごとコイン投げでなくなります。
掘り下げ解説
1. ポルトガル語には「借りる」の動詞がない
日本語は二つのきれいな動詞をくれて、あなたに選ばせます。貸す(物が離れていく)と 借りる(物が来る)です。ポルトガル語がくれるのは 動詞ひとつと句ひとつです。
| 日本語 | ポルトガル語 | 物の向き |
|---|---|---|
| 貸す | emprestar | 自分から離れる |
| 借りる | pegar / pedir / tomar + emprestado | 自分のほうへ来る |
Emprestar は 貸す、それだけです。「借りる」に当たる一語はなく、ブラジル人は「取る」系の動詞(pegar、pedir、tomar)に emprestado(貸された)という語を足して組み立てます。
ですから必要な文は、取引のどちら側に立っているかで決まります。
例文
文脈のなかの例文
| ポルトガル語 | 意味 |
|---|---|
| Emprestei a minha bicicleta para a Carla. | カルラに自転車を貸しました。 |
| O João pegou o meu notebook emprestado. | ジョアンが私のノートパソコンを借りていきました。 |
| Você me empresta o seu guarda-chuva? | 傘を貸してくれますか。 |
| Peguei três livros emprestados na biblioteca. | 図書館で本を3冊借りました。 |
| Ela pediu o vestido emprestado para a irmã. | 彼女は姉にワンピースを貸してと頼みました。 |
| Meu pai nunca empresta as ferramentas dele. | 父は工具を人に貸しません。 |
| A escola tomou as cadeiras emprestadas da igreja. | 学校は教会から椅子を借りました。 |
| Não posso sair: o carro está emprestado. | 出かけられません。車を貸してしまっているので。 |
よくある例外
よくある間違い
一致を忘れる。 ❌ Peguei a bicicleta emprestado. → ✅ Peguei a bicicleta emprestada.(自転車を借りました。)**日本語話者にとってこれが最頻出の間違いです。**日本語の「借りた」は形を変えないので、語尾を足す段取りごと忘れてしまいます。語尾は常に物に従います。
借りる人に一致させる。 女性でも ✅ Peguei o livro emprestado. です。ここで emprestada と書くと、本ではなくその人を描写していることになります。
「借りる」の一語を探す。 ポルトガル語に borrow に当たる動詞はありません。日本語の「借りる」をそのまま一語で置こうとすると詰まります。pegar + 物 + emprestado と組み立ててください。
pegar emprestado のあとの前置詞を間違える。 ❌ Peguei o carro emprestado para o meu irmão は「兄に渡すために車を借りた」という意味になります。✅ Peguei o carro emprestado do meu irmão.(兄から車を借りました。)日本語の「兄から」がそのまま de です。
emprestado を丸ごと落とす。 これは独立した語で、位置は動かせます — Peguei emprestado o livro も Peguei o livro emprestado もどちらも問題ありません — が、消すことはできません。❌ Peguei o livro do João は「ジョアンの本を取った」だけの意味になり、断らずに持っていったように響きます。
会話で tomar emprestado に手を伸ばす。 正しいのですが改まって着地します。日本語の「拝借しました」を友達に言う感じです。話し言葉では ✅ Peguei emprestado が実際に使われる形で、tomei emprestado は書くときに取っておきましょう。
emprestar de を聞いても、まねしない。 くだけた話し方で Emprestei um livro do meu amigo(友達から本を借りた)と言うブラジル人もいます。聞いて分かれば十分です。標準ではなく、実際にあいまいです。peguei emprestado なら誤解されることは決してありません。
「借りる」で部屋や車を借りる(賃貸)まで済ませる。 日本語の「借りる」はお金を払って借りる場合も覆いますが、ポルトガル語はそこを alugar(賃借する)で分けます。Aluguei um apartamento(アパートを借りました)に emprestado は入りません。