クイックまとめ
一つの物に多数の呼び名:丸パンはブラジル全土で15以上の名前を持つ
ポルトガル対ブラジル:膨大な語彙差(autocarro 対 ônibus)
ブラジルの地域:北部・北東部・南部・南東部・中西部でバリエーション
危険な空似言葉:「bicha」=行列(ブラジル)/同性愛者への蔑称(ポルトガル)
食べ物の語彙:地域差が最も大きいカテゴリー
都市対地方:同じ州内でも語彙が違う
アフリカ系ポルトガル語:バンツー諸語由来の独自語彙
世代要因:若い世代はメディアとネットで統一化
なぜ大切か?
サンパウロのパン屋で「pão cacetinho」と注文して怪訝な顔をされる場面(そこでは「pão francês」と呼びます)を想像してみてください。あるいはもっと最悪なのは、ブラジルでは無邪気な「bicha」(行列)をポルトガルで使ってしまい、その場の全員を不快にさせてしまうことです! 地域語彙は雑学ではなく、ポルトガル語圏を生き抜くためのサバイバル術です。リオっ子(カリオカ)がポルトアレグレに引っ越せば、自分の「biscoito」が「bolacha」、「tangerina」が「bergamota」、「sinal」(信号)が「sinaleira」になっていると気づくのです。多国籍企業も、別の地域では下品な意味になる商品名でローンチして大失敗してきました。この違いを押さえれば、うっかり「rapariga」(ポルトガルでは若い女性、ブラジルでは売春婦)と注文することも、なぜアンゴラ人が渋滞を「engarrafamento」と呼ぶのにモザンビーク人は「congestionamento」と言うのかと首をひねることもなくなります!
掘り下げ解説
ブラジル語彙の地理マップ
ブラジルは大陸並みの広さゆえに、それぞれ歴史的な背景をもつ独自の語彙圏を生み出してきました。
ブラジル各地の食べ物の語彙
もっとも論争が絶えないジャンル — ブラジル人は「正しい」呼び方を巡って何時間でも議論します。
| 項目 | 南東部(SP/RJ) | 南部(RS/SC/PR) | 北東部 | 北部 | 中西部 |
|---|---|---|---|---|---|
| 丸パン | pão francês | cacetinho/pão francês | pão jacó/carioquinha | pão careca | pão de sal |
| マンダリンオレンジ | tangerina/mexerica | bergamota | tangerina | tangerina | mexerica |
| キャッサバ | mandioca | aipim/mandioca | macaxeira | macaxeira | mandioca |
例文
日常の混乱の例
サンパウロにて:
「Vou comprar pão francês na padaria」(パン屋で pão francês を買ってきます)
ポルトアレグレにて:
「Vou comprar cacetinho na padaria」(パン屋で cacetinho を買ってきます)
同じパン、違う名前!
リオにて:
「Vou pegar a fila」(行列に並びます)
ポルトガルにて:
よくある例外
変わらない単語たち
地域差があっても、変わらない単語があります:
água(水)— 普遍的
amor(愛)— どこでも同じ
dinheiro(お金)— どこでも通じる
trabalho(仕事)— 地域を超えて標準
família(家族)— バリエーションなし
café(コーヒー)— 偉大な統一者!
メディアの標準化効果
TVグロボが「中立的」な語彙を作り上げました:
ニュースキャスターは地域語を避ける